顧客からの質問に対して迅速回答、メーカーからの情報をナレッジリングに集約 ~認定クラウドサービス導入事例~

情報共有が不完全であると、社内だけでなく取引先にも迷惑をかける

卸売業者は、メーカーの情報をユーザーに迅速、的確に伝えることが重要な役割である。顧客からの質問は、ビジネスチャンスであり、リアルタイムで対応することが肝要であろう。

しかし、取引メーカー数が多く、取扱商品も多い、さらに製品のリニューアルや販売中止、価格改定も頻繁に行われたら――。顧客の求める質問に対応する時間がかかってしまうのは、ある意味仕方のないことではあろうが、リアルタイムの対応が出来ないことで商機を逸するということも起こりうるものである。

一方、卸業者がユーザーから受けた質問をいつもそのままメーカーにしていたら、しかも同じ質問を同じ卸企業から受けるとしたら、質問を受けるメーカーも辟易してしまうであろう。メーカーからすると卸企業や販売店は商品を売ってくれる“お客様”だ。それでも、販売する会社の社内体制が整っていないことはいら立ちや不満があるはずだ。

このような問題を解決するノウハウを日本歯科工業社が紹介してくれた。

利用したツールは、CBIT社のナレッジリングだ。ナレッジリングはクラウドFAQシステムで、充実した検索機能により情報をいち早く見つけることが出来、問い合わせ対応に時間がかからない。情報が交錯することもなく正確な情報が提供できる。さらには、コールセンターの人材教育面にも寄与するために、SV(スーパーバイザー)の負担も軽減させることが出来るサービスである。

メーカーからの情報だけでなく、社内情報も共有

日本歯科工業社では、以前から情報共有の必要性を感じていた。メーカーへの情報確認だけでなく、社内でも同じ質問が何度もされるなどの業務効率の悪さを認識していた。この解決として過去にアプリを導入したが、最新の情報はすぐに見つかるものの、過去のものが見つかりにくいという検索上の不便さがあった。

不便と思われてしまったシステムは、社員が使わなくなる。結局、アプリがあっても自身で調べずに電話やメールで質問をするということになってしまった。そこで、同社システム担当の岡田氏は新たなシステムの導入を検討することとした。

インターネットで「情報共有」で検索するとナレッジリングがヒットした。他にも似たようなアプリがあったがCBIT社HPのサービス紹介がわかりやすかったこともあり、すぐに電話で確認し、無料トライアルを行うこととした。

無料トライアルで使ってみると、検索のしやすさ、必要な情報までのアクセスの速さなど、期待するパフォーマンスが実現することがすぐにわかった。元々使っていたアプリを他の物に変更するのはハードルがあるはずだ。失敗は許されない。また使ってもらえなくなったらなどと考えてしまうであろう。しかし、トライアルで実際に使ったことでその不安はなくなり、即座に導入を決定した。

また、料金が安かったことも安心感につながった。価格面については社内稟議で笑ってしまうようなことが起こる。役員などから「価格が安すぎるのだが、オプション等を確認し忘れていないか?」「安すぎるように見えるのだけど本当に大丈夫なのか?」など、通常とは逆の声が多く上がった。

導入後は「ユーザーへのレスポンスが速くなり、営業面でのトータルのパフォーマンスの良さと捉えられ取引先から評価をしてもらえるようになった」と北別府氏は語る。新型コロナウイルス感染症により同社でもテレワーク中心となったが、ナレッジリングの存在が同社の働き方改革の後押しになった。PCだけでなく、スマホでもタブレットでもアクセスが可能であるために、家でも会社でもさらにはお客様先でも同じ情報がリアルタイムで得ることが出来る。

情報のスピード、物流のスピード、在庫管理の基幹システムなどを活かした差別化による競争力を高めた事例である。

株式会社日本歯科工業社

(右)営業本部 営業1課 課長 北別府 修作 氏

(中)業務本部 システム課 課長 岡田 賢治 氏

(左)営業本部 受注営業課 チーフ 川名 恵子 氏

この事例のインタビュー詳細は、こちらから確認が出来るので、ぜひご一読いただきたい。

事例詳細はこちら

導入企業プロフィール

社名 : 株式会社日本歯科工業社
本社所在地 : 東京都台東区上野5-12-8
設立 : 昭和28(1953)年2月21日
資本金 : 1億円
従業員数 : 50名(令和2年11月現在)
事業内容 : 歯科機器・材料の製造・修理および一般医療品を販売する卸売事業を手掛ける。流通の立場から歯科医療に携わることで、オーラルケアーが人々の豊かな生活に大きく寄与する時代に貢献する。
ホームページ : http://www.kk-nikkosha.com/


クラウドサービス認定 審査委員長 講評

クラウドサービス推進機構副理事長 高島 利尚


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