「業種の垣根を越えたデータ連携システム整備」事業、キックオフ

これまでも少しずつご案内してきましたが、いよいよ通称「中小企業EDIプロジェクト」、始まりました。
長い間、中小企業のIT化に関わってきましたが、流れが明らかに変わった、潮目が変わったと感じています。そしてこの流れを生かさないと、次はいつくるかわかりません。ぜひ、この流れに、ぜひ皆さんと乗って行きたいと思います。

まず、今年度の2次補正予算にもとづき、
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/2016/161018ITkiban.htm

平成28年10月18日
「経営力向上・IT基盤整備支援事業(次世代企業間データ連携調査事業)」に係る提案の募集(企画競争)の公募がありました。

そして、
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/2016/161122ITkiban.htm
平成28年11月22日
事業者として、特定非営利活動法人ITコーディネータ協会、が選定されました。

この事業について、日刊工業新聞でもご紹介されました。
2016/12/6 「企業庁、中小の受発注にEDI スマホで簡単操作、来春実証」
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00409268

そして、12月14日に第一回委員会が開催され、方向性が明確になりました。
これにとづき、近々、実証実験プロジェクトを公募いたします。

このプロジェクトで目指しているのは、従来の受発注中心、データ交換中心のEDIから、クラウド時代に適合したサービスとサービスの結合、つまりつなぐこと、そして、受発注はいわば本来的な意味でのEDI(電子データ交換)の、一丁目一番地であり、営業活動、生産活動、納入・請求・入金、さらに保守と続く企業間でのさまざまな情報連携、業務連携の基本であり、当プロジェクトはこれらのあらゆる連携を目指しています。
すなわち、中小企業を支援する多様なサービスがつながることによって、中小企業であっても、ITを活用しデータを活用した経営を実施するための情報基盤をこのプロジェクトから創出したいと考えております。

また、官民挙げて中小企業への多くの支援が集まっているのも今回の大きな特徴です。

平成28年12月14日 経済産業省、中小企業庁は
「下請等中小企業の取引条件改善のため、振興基準の改正、通達の見直し」を公表しました。
http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161214002/20161214002.html

この前文において、
http://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161214002/20161214002-1.pdf

下請中小企業の事業活動は親事業者の発注のあり方に大きな影響を受けるという実態がある。この点から、まず何よりも、親事業者と下請事業者の取引の公正と、これを通じた下請事業者の正当な利益の確保が、適切に図られなければならない。

下請事業者の体質改善、経営基盤の強化には、発注方式等の面で親事業者の協力が不可欠である。

また、以下のように、電子受発注に関してしっかり記述されています。
ひょっとすると私のパブコメを参考にしていただいたかもしれません。深読みですが、今回の共通EDIを中小企業が活用することに親事業者も協力しろ、といっているようにも聞こえます。

親事業者は、下請事業者に対し電子受発注等を行う場合には次の事項に
配慮するものとする。
① 電子受発注等を行うこととするかどうかの決定にあたっては、下請事
業者の自主的判断を十分尊重することとし、これに応じないことを理由
として、不当に取引の条件又は実施について不利な取扱いをしないこと。
② 下請事業者に対し、正当な理由なく、自己の指定するコンピュータ
の他の機器又はソフトウェア等の購入又は使用を求めないこと。
③ 下請事業者に対する電子受発注等に係る指導等の際、併せてその経営、
財務等の情報を把握すること等により、その経営の自主性を侵さないこと
と。
④ 自己が負担すべき費用を下請事業者に負担させないこと。
⑤ 下請事業者が電子受発注等に円滑に対応することができるよう、長期
発注計画の提示、発注の安定化及び納期の適正化には特に留意すること。
⑥ 下請事業者が不測の不利益を被ることがないよう、両事業者間の費用
分担、取引条件等について、事前に基本契約書又はこれに準ずる文書に
より明確に定めておくこと。
⑦ その他政府により定められている電子受発注等についての指針を遵
守すること。

また、全国銀行協会は、
平成28年12月15 日
「決済インフラの抜本的機能強化への取組みについて」を公表し、明示的に金融EDIへの取り組みを宣言しました。
http://www.zenginkyo.or.jp/abstract/efforts/smooth/xml/
http://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/efforts/smooth/xml/XML_news281215.pdf
金融 EDI の利用促進に向けた取組み
銀行界としての金融 EDI 利用促進に向けた取組みは、全国銀行協会(以下「全銀協」という。)が関係省庁や産業界と協働して進める。

考えてみれば、小島プレスさんとの実証事業で金融EDIという用語を使ったときは奇妙な感じがしましたが、もはや、この英語にもない言葉が日本で市民権を得た思いです。
まさしく日本版フィンテックの一大取り組みが金融EDIにあると考えてよいと思います。おおきな山が動いていることを感じます。

当然ながら、この運動を実証実験で終わらせるわけにはいきません。持続的、継続的な事業とするためにも、実証実験に参加するサービス以外のサービスも、ここで蓄積された接続標準にもとづき、今後、数多くのサービスが参加し、サービスの付加価値を高め、顧客ベースを増大させることに役立つと考えております。

応募されるサービスのみならずオールジャパンあげてのITビジネスに関わる各社の多大な関心と期待をいただきたく、また、多くの意欲的な中小企業経営者の皆様のこのプロジェクトへの期待にこたえるべき、全力で協力して行きたいと存じます。

みなさまの多大な支援と期待が、このプロジェクトの最大の成功要因であることはまちがいありません。引き続き、ご支援のほどお願いします。

また、ご質問、お問い合わせを遠慮なくお寄せください。とりあえず、私の方でお受けします。